シュトーレンと良く合うLittle Drummer Blend 制作秘話③
CONTENTS
ブレンドの配合比率が決まるまで
ブレンドと一言で言うものの、ただ混ぜるだけではありません!
いや、工程は混ぜるだけなんですがw
一応、ブレンドする人の意図や想いのようなものがあると思っています。
イタリアのエスプレッソの豆はブレンドが主流だった時期があるようです。(今は知りませんw)
その当時は、ロースターやバリスタよりもブレンダーという職人さんが重宝されていたようです。
話はそれましたが、ブレンドは最終的な味作りの上でめっちゃ重要なんですね。
コンセプトを決める
まず、ブレンドを作る前にどんなブレンドにするかを決めます。
ブレンドコンセプトとでも言いましょうか。
今回は、「シュトーレンに合うブレンド」というコンセプトのもとで、配合を決めていきました。
コンセプトに合いそうな豆をチョイス
シュトーレンに合いそうなコーヒー豆をチョイスしていきます。
・ケニア ニエリヒル ウォッシュト
・エチオピア コンガ ナチュラル
・グァテマラ サンファン テキシク ウォッシュト
・グァテマラ サンファン カツアイ ウォッシュト
・コロンビア カシオペア ハイドロハニー
・ブラジル ナチュラル
・エルサルバドル パカマラ ナチュラル
この辺りにあたりをつけてみました。
それぞれをカッピングしてみる
カッピングしつつ、実際にシュトーレンとペアリングをしてみます。
普段のカッピングではコーヒーを吐き出しますが、ペアリングの場合それはしません。飲み込んだあとの印象も大切だからです。
ケニア、グァテマラ、エチオピア、ブラジルあたりは相性がいいように感じました。
とりあえず、これら4つの配合を変えながらブレンドしていきます。
実際にブレンドしてみる
それではブレンドしていきましょう!
ちなみに、僕のブレンド方法はカッピング方式です。
カッピングと同じ要領でそれぞれのコーヒーを用意します。
そして、カッピングスプーンで1すくいずつカップに取っていきます。
すくった数の比率がそのまま配合比率となります。
※詳しくは別で記事にしたいと思います。
数パターンのブレンドしながらカッピング
フルーティーさを表現する、ケニアとエチオピアの相性がとても良かったので、この2つは決定しました。
エチオピアとケニアの5:5ブレンドがすごく良かったので、一旦はこの配合をベースにしていきます。
グァテマラとブラジルをそれぞれブレンドしてみた結果、、、
グァテマラが良さそう!ってことでもう一つはグァテマラに決めました。
ブラジルは、ケニア・エチオピアのクリーンな印象が少し邪魔される感じがあったので、今回は外します。ブラジルベースでケニアやエチオピアを配合する感じならいけそうでしたが。。
ブレンドとしての完成度
①エチオピア:ケニア:グァテマラ=5:5:0
②エチオピア:ケニア:グァテマラ=5:5:1
③エチオピア:ケニア:グァテマラ=5:5:2
④エチオピア:ケニア:グァテマラ=5:5:3
あたりで試してみましたが、②、③あたりが良さげです。あと、グァテマラを使用しない①もとても良かったです。
グァテマラは少なくていいかな、グァテマラが入ると少し香ばしさが出るので、エチオピアが多くてもいいかな、、などと試行錯誤の結果……
今回は「エチオピア:ケニア:グァテマラ=4:3:1」という配合に決まりました。
ブレンドとしての完成度で言うと、①も捨てがたいのですが、シュトーレンと合わせるとなると、もう少し香ばしさというかアーモンド感が欲しいところでした。しかし、5:5:1だと少しアーモンド感が弱く、4:4:1だとケニアの酸が突出してる印象がありました。
よって、ケニアとエチオピアの比率だけ少しいじって、今回はこの配合にしました!
ブレンド作りで重要視していたこと
・Hot Warm Cold という3温度帯でペアリングし、マリアージュを感じられるかどうか
・ブレンドとしての完成度が高いこと
この2つは当然外せません。
あと1つ大切にしていることがありました。
それは、各温度帯で味の印象がガラッと変わること、です。
ブレンドはずっと飲んでいても飽きないことも重要だと考えておりまして。
コンセプトと合致しているか
最後にコンセプトであるシュトーレンとペアリングして美味しいかどうかの最終チェックを行います。
ミディアムローストもシティローストも役割は違いますが、とてもよく合う印象でした。
これにて、ブレンドの完成としたいと思います。
次回はおすすめの淹れ方などをご紹介します。
どうぞよしなに。