Clean について JBrC2017のレシピ その3
今回は②Cleanの項目を考えていきたいと思います。
前回、①Sweetを最大にしようと思うと、他の項目が悪化してしまいました。
どうすれば両方とも達成できるのか。。。その前に全部の項目をそれぞれ見ていきたいと思います。
コンセプトのおさらいです。
コーヒー豆の良い部分を全て出し尽くす。かつ、クリーン(不快な味などがなく、フレーバーや甘さを明確に感じる)に抽出すること。
僕の考える良い部分とは…
①Sweet(熟した果実のような甘さ)
②Clean(不快な味などがなく、フレーバーや甘さを明確に感じる)
③Acidity(様々なフルーツを思わせる明るい酸味)
④Juicy(とろみのあるジュースのような質感)
まさに、、SCAJです( ・`ω・´ ) キリッ
①Sweetは前回の記事の通りでした。①Sweetについての記事はコチラ!!
それでは②Cleanについてです。
この項目は非常に難しく、多くのコーヒーブリュワーやバリスタを悩ませ続けます。
Cleanの項目に入る前に、クリーンなコーヒーについて説明をしておかなければなりません。
クリーンなコーヒーとは…
1.フレーバーが明確であり、フルーツやフローラル、スパイス、チョコ、ブラウンシュガーなど様々な香りを容易に連想することができる。
2.口の中で感じる質感にザラつきや引っかかるような感覚がなく、スムーズに感じることができる。
3.後味が甘く、飲み終えたあともフレーバーを長く感じることができる。
こんなコーヒーです。
では、ここから本題がやっとはじまります!w
まず、この項目を達成させるための前提条件として、適正な焙煎をされたスペシャルティコーヒーを使うこと、があげられます。
適正な焙煎をされたスペシャルティコーヒーかどうかを確認するには、カッピングという手法が一番良いと思います。
カッピングのやり方などは別の機会に書いていきます。
カッピングしてみて、明確なフレーバーを感じない、不快な酸を感じる、口の中に不快感が残る、水っぽい、ザラザラする、、、などを感じる時は、焙煎やコーヒー豆のグレードがあまり良いものではないのかもしれません。
逆に、明確なフレーバーを感じ、フルーツのような甘みの伴った酸を感じる、飲み終わった後も口の中がじんわりと甘い感覚で終わるなど心地よい時は、焙煎やコーヒー豆のグレードがとても良いものと言えると思います。
つまり、カッピングでは良い豆をうまく焙煎したコーヒーでなければ、クリーンになり得ないということです。
さて、それでは適正な焙煎をされたスペシャルティコーヒーを使用する場合に②Cleanを達成させるにはどうすればよいでしょうか。
ズバリ、適正な抽出をすることです!!( ・`ω・´ ) キリッ
では、適正な抽出とはどのような抽出かをご説明いたします。
コーヒーの抽出は「コーヒー豆の成分を水に溶かす」ということなのですが、コーヒーの成分は徐々に水に溶け出していきます。
さらに、コーヒーには成分の出る順番があるとされており、前半に美味しい成分が多く、後半に不快な味を感じさせる成分が多いと言われています。
すなわち、コーヒーの抽出には以下の3つの段階があります。
1:抽出不足(成分がしっかり抽出されていない、前半の成分だけの状態)
2:適正抽出(成分が適正に抽出され、不快な味は抽出されていない、前半と後半のバランスが良い状態)
3:過抽出(不快な味まで抽出されている、後半の成分が多く抽出された状態)
1の抽出不足のポイントで抽出を止めた場合、刺激的な酸や塩味を感じたり、後味の短いコーヒーになります。
2の適正な抽出のポイントで抽出を止めた場合、とてもクリーンで後味の甘いコーヒーになります。
3の過抽出のポイントで抽出を止めた場合、フレーバーなどがボヤけて感じにくくなり、後味に渋みやざらつき、不快な苦味が残るコーヒーになります。
2のポイントで止めれば良いだけか!と思われがちですが、やってみると本当に難しいです!
日々、悩まされ続けています。。。
そして、クリーンなコーヒーにしようと躍起になっていると、水のように薄いコーヒーになってしまう、、、これはコーヒーブリュワーあるあるじゃないかと思いますw
適度な濃度感を保ちつつ、クリーンなコーヒーを抽出するのは、すごく難しいことなんです!!w
さて、②Cleanなコーヒーがどのように作られるのかはわかりました。では、適正な抽出をするために、今回のレシピではどのような工夫をしたのかをお話したい…ところではございますが、そろそろお時間のようですw
最後に宣伝をw
JBrC2017の決勝大会では、オンラインショップでも販売している、
ケニア ニエリヒル農園 ミディアムロースト
を抽出しています。とても美味しい豆です。今まで飲んだケニアの中で群を抜いていました。衝撃的な美味しさで、ケニアが大好きになってしまいました。
では、また次回。不定期更新でゆるりとまいります。